卒乳へのいっぽいっぽ
アマナ、2歳4ヶ月
ついにそのときが近づいてきている気配です。
永遠に続くかと思えた
アマナの「パイ」好き。
生後3ヶ月までは寝ても覚めても
1、2時間おきのパイ暮らし。
少しずつご飯を食べるようになって
間隔が間遠にはなっても
パイの量は減らず、
1歳頃からは、
毎日どのくらい飲んでたんだろう、
600cc?800cc?
ごくごく飲んだあと、げっぷをするのには
苦笑してしまった。
でもその満足そうな顔があまりにかわいくて・・
母は毎日パイのすぐ出る授乳服を着て
丼2杯を余裕で食べたうえに
夜中もお腹がすいて何か食べていました。
気分は
24時間営業のパイ屋さん。
「2歳になったらパイとバイバイしようね」
という約束はしていたものの
いざ誕生日に「もうパイはお終いだね」と言ったら
大泣きの嵐。
何が何でも泣き止まず、
どうにもこうにも
こっちが根負けして
やはりパイの日々が続いていました。
明け方のパイ
目覚めのパイ
食後のパイ
お昼寝のパイ
手持ち無沙汰のパイ
気分転換のパイ
転んだときのパイ
寂しくなったときのパイ
ねんねのパイ
夜中のパイ
・・・・
特に夜中に2回のパイに
母は睡眠不足でへとへと
朝起きると、
焼きたてパンのようにぴかぴかのアマナと
夜中の間に栄養を全部吸い上げられて
干上がった母との対比は著しく
パイでお腹をいっぱいにしているので
食事の量も全然増えず、
2歳になってもご飯3口の世界
さすがの母もこれでは身が持たないと思い
4月になったら
「もうお姉さんになったから、パイとバイバイしようね」
と話しかけてきたのです。
最初はイヤイヤと抵抗していたものの、
今度ばかりは母も腰を据えて
大泣き大暴れ大荒れ覚悟で挑んだので
まずは夜中のパイをなくして・・
目覚めのパイをなくして・・
そのうち昼間のパイも減らして・・
先週、ついに、
ねんねのパイだけになりました。
母としては
それだけでもう充分
感動なのですが
ホントは「パイちたい」
と言いたいのを我慢して、
「あのたぁ、なんか食べたい・・」
とお願いしてくる
いじらしさが胸に沁みます。
小さいなりに
ひとりの人間として
意地やためらいの葛藤を体験して
乗り越えようとしている姿にうたれます。
ねんねのパイを卒業できたとき
涙が出るのは母の方かもしれません。
卒乳は人生初の通過儀礼かもしれません。
母にとっても、
母になって初の通過儀礼かもしれない。
たくさんたくさんパイしたこと、
その大好きなパイと自分でバイバイしたこと、が
彼女のこれからの人生を生き抜く力になりますように。
ひとを見守るという作業は
自分を試されることだと感じる。
問いかけは、常に自分自身に向かっている。
最近のコメント